新緑の大台ケ原サマーコレクション
2022年5月5日(木・祝日)
西大台ケ原サマーコレクション(9P)にクライミングに行ってきました。
6年ほど前にも挑戦したのですが、その時はアプローチで散々迷って時間をロス・・
更に6P目のトラバースが分からず懸垂で敗退した苦い苦い思いがあったので今回は再チャレンジです。
アプローチ(2022年5月情報)
ビジターセンターからシオカラ谷方面へ遊歩道を歩くと看板が出てくるのでそこから右へ入り、水平に伸びた踏み跡をたどる。
トラバース道を進むと赤テープを巻いた木があるがそこはパスして進む。
少し進むと鹿よけの柵が見えてくる。柵付近の木にテープを巻いているのでそこを起点に下降する。
右に進みたいところを堪えてひたすらガレ沢跡を下るとシオカラ谷と出会う。
下降路が間違っていなかったら赤テープやマーキングがあるのでわかると思う。
出会い手前から千石嵓方面へ適当にトラバースしつつ下降すると岩壁基部につく。
すぐに現れるサンダーボルトというルートの取付きを過ぎ岩壁突き当たりのルンゼがサマーコレクションの1ピッチ目取付き。
帰りは終了点より尾根を適当に登ると鹿よけの柵にぶつかる。柵沿いをひたすらに辿るとアプローチの下降地点付近に出る。
あとは来た道を辿って駐車場に帰還。
行程(コースタイム等)
7:30~7:40 大台ケ原ビジターセンターで入山レクチャー受講
7:50 大台ケ原ビジターセンター発
9:15 サマーコレクション取付き
9:30 登攀開始
13:37 登攀終了
14:50 大台ケ原ビジターセンター着
大台ケ原の天気
各ピッチの感想
1P目(5.5)
簡単なルンゼだが一応ロープを出して登る
2P目(5.10a 30m)
「1995 SUMMER COLLECTION」と刻まれた金属プレートがスタート
最初の支点までが結構遠く、落ちれば確実にグラウンドフォールするのでリードは緊張するだろう。
出足がスラブでそこから左上する溝沿いに登って行く。
トポでは5.10aとあるが、体感5.10+に感じる。
3P目(5.8 50m)
リーチが無いと5.10c/dらしいがよくわからない。
そんなに難しくはないと思うが全ピッチの中で一番長い。
4P目(5.10c/d 15m)
2~3ピン間と終了点付近が核心か?
小ハングを左に抜ける。
5P目(5.8 30m)
ガバ豊富の快適ルート。
4~5Pを繋げて登る人も多いらしい。
6P目(5.6 35m)
なかなかルートが分かりづらいピッチ。
5P終了点から3mほど登り、そこから踏み跡を左へ進みます。
左端に支点あり。そして大凹角を通過してコの字に進むように左のフェイスを10m進むと終了点。
イメージとしてはちょっと登って左の壁に向かって真横にトラバースすれば後は支点が導いてくれます。
私が前回敗退したピッチで、左上に登るイメージだったのでルートを見つけることが出来なかった。
7P目(5.9 30m)
右へ延びるバンドを右上し、そこから左につながるクラックに沿って登っていくと、名物ハンドトラバースの水平クラック。
水平クラックは10mちょいぐらいでガバガバだが結構ヨレる。
高度感を感じるクライミングを堪能できます。
フリーのルートでは味わえない解放感です。
8P目(5.9 25m)
ガバで快適なルート
9P目(5.9 30m)
右側の壁を巻くように付けられた支点に沿って進む。
ガバで快適なピッチだが、最後に小ハングが待っている。
探せばしっかりとしたホールドはあるが、疲れているのでしんどい。
頑張ってハングを超えれば終了!
事前申請について
・千石嵓は西大台の利用調整地区に指定されているため、事前申請と当日のレクチャー受講が必要。
・申請は有料(1000円/人)で、一日の入山人数も制限されます。
・雨で登れなかった場合は一人当たり1000円寄付することになります。
・お早目に計画されることをおすすめします。
・レクチャーが平日は8:30~、繁忙期の土日祝は7:30~となるため、時間に余裕が無いのも注意。
詳しい情報は ⇒ 西大台利用調整地区利用ルール
メモとまとめ
サマーコレクションは素晴らしいルートだがあまり登られていない感じだった。
入山規制(レクチャー受講)やアプローチの悪さなどが原因かと思う。
全ピッチをトータルすると285m登ることになり、リード・セカンド共にそれなりの速さで登ることが重要。
ロープワークや登攀能力も必要なので、5.11前半のルートを安定してリード出来るようになってからトライすれば楽しめると思う。
他の方の記録を読むと登るのに時間が掛かって日没でヘッデンでの下山になったり、迷ってビパークしたりとの記録があった。
対策としてGPS携行(ログ入りのスマホ)して取付きまで素早く辿り着くのが時間短縮に繋がる。
7P目のハンドトラバースを含む後半の3ピッチは高度感、ルート取りも最高なので一度は登ってみることをお勧めします。