雪彦山 東面スラブ~すべり台~大凹角~地蔵岳ピーク
8月30日(日)
妻とまたまた雪彦山に行きました。
ルートは地蔵岳 東面スラブ~すべり台~大凹角です。
フォール&スズメバチに刺されるといったハプニングがあり大変でした。
マルチピッチは色々な不確定要素があるので難しい。
いい経験になりました。
ルート詳細(個人的感想)
地蔵岳東稜の取り付きから10mほど下からスタート。
以前のルートは登られていないようだが、支点に沿って登れば問題ないと思う。
核心は出足とビレイポイント手前だろう。
ピッチのグレードとしては5.9ぐらいだと思うがなかなか厳しい。
途中の支点(ボロい)はパスして45mぐらい登るとしっかりしたビレイポイントに出る。
今回はほぼ直上した。
最初にハーケン2箇所、途中ラッペルステーションみたいなのを越えると20m以上ランナウトする。
簡単だが落ちた事を考えたくないピッチ。
すべり台方面にも行けそうだが右のトラバースに自信が無かったので、東稜の大テラス右の木でビレイ。
約50mの長いピッチ。
すべり台へ向けて右下へトラバース。
ホールド・支点豊富で簡単なピッチだがセカンドは気持ち悪いらしい。
すべり台基部の広いテラスに出る。
すべり台真ん中5.10cを登ろうとするが3ピン目でフォール・・・
簡単そうな右側を登る事にする。
出足高度感があってやや怖いがそこを過ぎると快適。
左に回りこんだ松の木で後続をビレイする。
すべり台終了から5mほど岩を登ると踏み跡に出る。
何気なく歩くと直進してしまうので注意!!
踏み跡を左に折れてそのまま進むと東稜チムニー上に出る。
コンテが無難。
ここから先日登った不行岳北壁【温故知新】がよく見える。
【チムニー上から馬の背下から右トラバース大凹角下まで 6P目】
我々はチムニー上でロープをしまい歩く。
馬の背下を右トラバースして岩を下り大凹角下に出る。
大凹角取り付きに上がるところが少々悪い。
やはり大凹角下からロープを出して登った方が安全だ。
ピッチグレードはⅢ級-らしい。
【大凹角 8P目】
支点が最小限のピッチ。
これぞマルチピッチといった醍醐味が濃縮された快適なピッチです。
大きめのカム(♯3が2つぐらい)があれば安心です。
小ハングを右にトラバースしてピッチを切る。
今回は立ち木&A0を多用してしまいました。
妻が右トラバース手前を登っている時に黄色スズメバチの襲撃に逢い2箇所刺される。
私も妻をビレイしているので逃げ場が無く2箇所刺されてしまう。
スズメバチの勢いが止まらずかなりあせるが妻のザックに入っていた虫除け用のハッカ水を体中にスプレーするとスズメバチの勢いが何とか収まって登攀続行。
怖くて怖くて生きた心地がしませんでした。
【最終ピッチ 加古川ルートに合流 9P目】
大凹角終了点から少し登り右に6m程水平にトラバースすると加古川ルート最終ピッチに合流する。
簡単なピッチをこなし地蔵の頭に出る。
東稜を登っていたクライマーも蜂にやられたみたいでこの時期は活動が活発のようだ。
【まとめ】
今回登った 地蔵岳 東面スラブ~すべり台~大凹角は地蔵岳東稜と比べると難しく感じた。
特に東面スラブは所々核心があり面白いが難易度は東稜より2グレードは上だと思う。
すべり台は右側以外はフリーで抜けれる可能性を感じなかった。
本当に5.10cか?下部はリングボルトなのでやや不安。
これをフリーで抜けれる人は凄い!!
大凹角は高度感がありいいピッチだが支点が少ないのでカムがあったほうがよい(♯3が2つぐらいあると安心)
今回スズメバチに刺されるトラブルがあったが、1ピッチ目から威嚇行動が続いており後から考えてみれば登攀を途中で諦め下山していれば今回のような事にはならなかった。
クライミングのリスクだけでなく、自然相手のリスクも考えパートナーと相談しながら今後は取り組んで行きたい。